平成31年 新年のご挨拶。


新年明けましておめでとうございます。
昨年、一般社団法人職人起業塾は設立から2年目にして、仙台、東京、大阪、姫路、福岡、長崎、鹿児島と全国7カ所にて開講、現在、鹿児島での14期の募集を行うなど100名を大幅に超える多くの卒塾生を輩出し、「建築現場から未来を創る」を合言葉に全国各地で職人、施工管理者等の現場実務者が主体的に生涯顧客創造、利益貢献の取り組みを進めておられます。これもひとえに全国数多くの方々のご理解、ご協力の賜物であり、心から感謝すると共に、引き続き私たちの建築業界を現場から変革する活動へのご支援を頂きたく存じます。

兎にも角にも建築業の評価は現場が全て。現場で実際に手を下す実務者による、顧客から圧倒的な評価を得る現場マネジメント改革は職人不足、人口、世帯数減、それに伴う建築需要の減少、大手の寡占化等々、建築会社が抱える全ての問題を解消する糸口である。と考えております。現場というリアルなモノづくりの場での顧客とのコミュニケーション、数多くの職人、協力業者との連携、近隣・地域住民への配慮、全てを完璧にマネジメントするには現場実務者の意識改革が必要です。その高い意識を現場に関わる全ての人が共有できれば、当然、工事後の顧客からの評価は高いものになり、固い信頼関係を結ベルことになります。

建築業界の未来に重くのしかかる職人不足問題の根本はやはり労働環境の整備がなされていないことだと思っています。上記の現場マネジメント改革を行うことで信頼関係のある顧客からのリピート、紹介が圧倒的に増え、その数が事業所が必要とする量になれば、建築会社の利益構造は大いに改善され、職人に対する福利厚生の費用も捻出できるようになります。建築業界にかかわらず、人材育成は収益をあげる方法論であるマーケティングと切り離すことはできませんが、建築業界に馴染みのなかった原理原則系のマーケティング理論を切り口にした研修を我々が継続していくことで、職人の正規雇用が当然、福利厚生等において他業種に比べても遜色ない若者に支持されて持続継続できる業態へと変われるのではないかと考えています。本年も昨年にも増して精力的な活動を継続して参ります。何卒宜しくお願い致します。

                                            一般社団法人職人起業塾 塾長 高橋剛志拝